2013/10/21

bonnie raitt ボニー・レイット 「Silver Lining」

久しぶりの更新です。
今回紹介するのは

 
ボニー・レイット Silver Lining
2002年発売




 ボニー・レイットはあまり日本では知名度がないアーティストだと思いますが
そんな彼女を知らない人でもこのアルバムを聞けば
きっと彼女を好きになってしまう事でしょう。

 このアルバムはミッチェル・フルーム&チャド・ブレイクの共同プロデュースです。
 この二人は当時ブイブイいわせていたコンビで シェリル・クロウのプロデュースがよく知られているでしょうか?

 カントリー 一辺倒でも、ずぶずぶのブルースでもない、ロックでもない
なんともいえない ただただ かっこよいサウンドが閉じ込められています。

 特に1、5、6、8曲目は 言葉に出来ません。

こういうサウンドやグルーブはアジア人には無理でしょう。
 カントリーやブルースに興味が無い方も是非。

 超おすすめです。

2012/02/04

スピッツ / フェイクファー

一口坂スタジオ営業終了記念企画
第5弾

スピッツ/フェイクファー

1993年発売

今作は共同プロデューサーにカーネーションの棚谷祐一を迎えて作られた。
レコーディング、ミックスエンジニアはユニコーンでお馴染みの宮島さんが手がけている。
運命の人、楓 などシングルカットされた曲をはじめスピッツ・草野マサムネの魅力が詰め込まれた1枚。
歴代スピッツの作品のなかでも1・2位を争う出来だと思います。

2012/02/03

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT/BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN

一口坂スタジ営業終了記念企画
第4弾
今回はCDではなくDVDです。

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェルガンエレファント)
BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN

 

2003年10月11日 幕張メッセで行われた彼らのラストライブを収録したDVD

当日の光景は凄まじかった。
幕張メッセには全国から彼らのファンがおとずれ、チケットを手に入れられなかった多くのファンも会場の外に集まっていた。
幕張メッセは超満員。
ライブが始まった時に感じたのは
「ドラム・ギター・ベース・ボーカル、この4人だけでこれだけの人間が幕張に集まったのか」
という事。

特にMCもなく曲は黙々と終わりへ続いていく。
ラストは彼らのデビュー曲である"世界の終わり"で締めくくられる。
あたかもこの日のために作られたような曲がこのバンドの運命を物語っている。

ギターのアベさんは弦が2本切れた状態で演奏をし切っていた。
"そんな事"はどうでも良いのだろう。
最後の最後までミッシェルであり続けた彼らの姿がここにはあります。

このライブ音源のミックスダウンは後日一口坂スタジオの5STで行われています。
エンジニアはおなじみ山口州治さん。
このミックスダウンにも「解散したから」という理由でメンバーは一度も姿を現すことはありませんでした。

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT ラストライブ。
バンドとは何か?ライブとは何か?それを感じる事が出来る貴重な記録映像です。

2012/02/02

NiNa / NiNa

一口坂スタジオ営業終了記念企画
第3弾
Nina / Nina
 

1999年発売
佐久間正英さんを中心にジュディマリのyuki、B-52’Sのケイト・ピアソン、Japanのミック・カーン、ドラムのスティーブン・ウルフらによる企画バンドの作品。
河口湖スタジオにてレコーディング、エンジニアはトム・デュラックという最強布陣で臨んだ1枚。

様々な要素が盛り込まれたアルバムだが基本はポップ。
ベースのミック・カーンは既に他界しており日本での貴重なプレイが収録されている。

録音はアナログMTR スチューダーA800 Mk2 をメインに
デジタルレコーダーはSONY3348を使用せずにオタリのRADARというハードディスクMTRを使用している。

2012/02/01

TMN 「RYTHM RED」

一口坂スタジオ営業終了企画
第2弾

TMN "RYTHM RED"


80年代~90年代にかけて活躍したテクノ(?)バンド
1990年発売 TM Networkの改名後の最初のアルバム。

このアルバムは当時世界的にも貴重なシンクラヴィアというシステムを使って制作されたようです。
一口坂スタジオの1STを数ヶ月ロックアウトしての録音だったそうで今では考えられないような贅沢な録音です。
シンクラヴィアというのは私も本物を使ったりした事はありませんが、当時で100Khzサンプリング、マルチトラック録音・編集、サンプリング機能、シーケンス機能、FM音源搭載など様々な機能が搭載されたモンスターマシンだったようです。
今で言うDAWのはしりのようなシステムです、金額は数千万円とも1億円とも言われる幻の機械です。
今ではProToolsはじめDAWが個人でも買える時代ですが当時はかなりの戸惑いが現場にあった事は想像できます。

レコーディングスタジオでMTRを使わない事がまずまれで当時の小室哲哉のレコーディング環境へのこだわりが垣間見えるエピソードです。
アルバムの内容的には全体的にハードロック色が強くそれまでのTMのイメージから大きくはなれたものになっています。良く言えば挑戦的です。
シンクラヴィアレコーディングに興味のある方は是非

2012/01/31

Grapevine 覚醒

一口坂スタジオが2012年1月で営業終了という事で
本日から一口坂スタジオ、河口湖スタジオで録音されたCDを紹介していきます。

第一弾
GRAPEVINE 覚醒

1997年発売 ファーストミニアルバム
河口湖スタジオでレコーディングされています。
まだ初々しさが残るもののGRAPEVINEとしての世界が既に確立されている一作。
作詞・ボーカルの田中君の書く詩は文学青年の色が今より少し強い感じがまた新鮮です。
最後のペースズはエンディングのリフレインの美しさと刹那さが秀逸な名曲です。

まだGRAPEVINEを知らない人も
彼らの原点がここにあります。

2012/01/18

CAPTAIN BEYOND(キャンプテン・ビヨンド)

CAPTAIN BEYOND / キャプテン・ビヨンド
 

1972年 デビュー作
私がこのアルバムを手にしたのは偶然でした。

いわゆるジャケ買いというものです。
第一印象は「ダセージャケットだな」でした。

しかし中身は以外や以外・・結構な力作です。

○キャプテン・ビヨンドはディープパープルの初代ヴォーカル ロッド・エバンス、ボビー・コールドウェルが中心の実力派バンド。
このメンバーでの作品は今作のみとなってしまいますが、ハードロック、プログレなど織り交ぜた素晴らしいロック作品となっています。
隠れた名作ではないでしょうか?

おまけ:以前スピッツの草野さんにこのCDを見つかって「キャプテンビヨンド懐かしい~結構好きだったなあ」という話をした事を思い出しました。

2011/11/28

Loggins & Messina 「Sittin'In」

 

Loggins & Messina 「Sittin'In」

ケニー・ロギンスとジム・メッシーナのユニット
ロギンス アンド メッシーナの1972年発売のファーストアルバム。
ケニー・ロギンスと言えばトップガンの主題歌のイメージが強いかもしれませんが
歌手としての才能を開花させたのはプロデューサーであるメッシーナだったようです。

1曲目から素晴らしいハーモニーが聞けますがなんと言ってもお勧めは2曲目の"Danny's Sons"
とにかく曲が素晴らしいしアレンジも牧歌的なバラード調なのですが感情を動かされるようなボーカル。
ラストコーラスまでおいしいハーモニーが出てこない所も憎い演出です。

イントロや曲頭、アルバムの1~3曲目までしか気にしない現在のJ-POPにはない曲を最初から最後まで楽しむアレンジ、アルバムを通して聞く楽しさを再発見させられる素晴らしいアルバムです。
是非一度手にとってお聞き下さい。

2011/06/10

Thee Michelle Gun Elephant エレクトリック・サーカス


言わずと知れたジャパニーズ・ロックバンド「Thee Michelle Gun Elephant」エレクトリック・サーカス。
2003年発売のラストシングルです。
彼らの解散が発表になって、彼らの最後のシングル。
昔からのファンには「鋭さが無い」「ミッシェルのラストにしては地味」などあまり評価を得ていないようですが、私がこのCDを取り上げたのは、歌です。
ボーカルのチバさん(チバユウスケ)はどちらかと言うと歌手ではなくバンドのボーカルというポジションです。
歌詞の内容も含めて"鬼気迫る感""喪失感""悲しみ"などの感情が前面に押し出された歌を歌っています。
チバさんにしては異例とも言える感情的な歌なのです。

これまでは割とテンポが速くリフで押すタイプのガレージロック、パンクサウンドが中心でしたが、最後のこの曲はバラード調の大人のロックに仕上がっています。

ギターのアベフトシも数年前に他界しこのバンドは本当の伝説になりました。

ミッシェルの解散の事、幕張メッセでのラストライブを収録したビデオなどの事は別に詳しく書きたいと思います。

2011/04/08

ライアン・アダムス "Love is Hell"

今回紹介するのはこのアルバム
ライアン・アダムス(Ryan Adams)
Love is Hell
2003年発売

ライアン・アダムスはアルバムにより作品のカラーが結構変わるのですが
私は彼の本当の姿はこの世界観なにではないかと思います。
元々はウイスキータウンというカントリーバンドをやっていたのですが、ソロになってから独特の雰囲気が出てきました。

ヒット作GOLDで見せたシンガーソングライターとしての才能とは反対にあるような、暗さや少しベクトルが違う感じのサウンドが聞けます。
明るい曲もありますが全体的には霧がかかった様なモノトーンの質感で覆われています。

何より彼の録音に対するスタイルが好きです。
声がかすれようが失敗しようがお構いなし。
音楽に対する姿勢を感じます。
さらに音色作りでも日本人では到底真似出来ない大胆さと繊細さが入り混じった不思議なサウンドです。
このアルバムは私の手本です。(スタンスとしての)

ビールを飲みながら・・ではなくバーボンがよく似合います。