2015/03/06
ON TIME/GRAND FUNK RAILROAD
1969年発売のグランド・ファンク・レイルロード(後にグランド・ファンクに改名)のファーストアルバム。
3ピースバンドというバンドとしての最小編成のこのバンド
ロックバンドとはなんぞや?という問いにひとつの答えがあるとするなら
グランド・ファンク・レイルロードを聞け と言ってもいいかもしれません。
ファーストアルバムならではの勢い、エネルギーに満ちた傑作です。
ロックの70年代黄金期の始まりを予感させます。
レコーディングエンジニア:Kenneth Hamann
2014/08/19
the Jon spencer blues explosion / orange「ジョン・スペンサーエクスプロージョン/オレンジ」
the Jon spencer blues explosion / orange
「ジョン・スペンサーエクスプロージョン/オレンジ」
1994年リリースのバンド2ndアルバムです。
ジョン・スペンサー率いる3ピースブルースロックバンドなのですが ブルースやロックといった枠をはみ出したヒリヒリするような緊張感とスピード感のある独特な雰囲気があります。
1曲目のいきなりストリングスから始まる緊張感漂う曲から 少しアルコールが入っているかと思うほどのテンションの曲もあり非常に聴き応えのあるアルバムです。
12曲目にはベックが参加しているようですね。
こういうバンドのレコーディングは音決めに何時間もかけたりしないで きっと その場のテンション一発撮りみたい感じなんでしょうか?
音質的にはそれほど優秀ではないですがサウンド的には文句なくかっこいいです。
ちなみにライブなどでジョン・スペンサーだけマイクがSM57なのですが これは口に咥えて歌うので58系だとダメなんでしょうね。
私が持っているCDは輸入盤で銀色のデジパック仕様なのですが デジパックというパッケージが始まったのもこの辺りかと記憶しています。
歌詞カードなど余計なものは一切なし。
音を聞け という事なのでしょうか?
こういったところにもバンドの雰囲気が漂っていて今でも大好きなアルバムです。
2012/02/04
スピッツ / フェイクファー
第5弾
スピッツ/フェイクファー
1993年発売
今作は共同プロデューサーにカーネーションの棚谷祐一を迎えて作られた。
レコーディング、ミックスエンジニアはユニコーンでお馴染みの宮島さんが手がけている。
運命の人、楓 などシングルカットされた曲をはじめスピッツ・草野マサムネの魅力が詰め込まれた1枚。
歴代スピッツの作品のなかでも1・2位を争う出来だと思います。
2012/02/03
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT/BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN
一口坂スタジ営業終了記念企画
第4弾
今回はCDではなくDVDです。
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェルガンエレファント)
BURNING MOTORS GO LAST HEAVEN
2003年10月11日 幕張メッセで行われた彼らのラストライブを収録したDVD
当日の光景は凄まじかった。
幕張メッセには全国から彼らのファンがおとずれ、チケットを手に入れられなかった多くのファンも会場の外に集まっていた。
幕張メッセは超満員。
ライブが始まった時に感じたのは
「ドラム・ギター・ベース・ボーカル、この4人だけでこれだけの人間が幕張に集まったのか」
という事。
特にMCもなく曲は黙々と終わりへ続いていく。
ラストは彼らのデビュー曲である"世界の終わり"で締めくくられる。
あたかもこの日のために作られたような曲がこのバンドの運命を物語っている。
ギターのアベさんは弦が2本切れた状態で演奏をし切っていた。
"そんな事"はどうでも良いのだろう。
最後の最後までミッシェルであり続けた彼らの姿がここにはあります。
このライブ音源のミックスダウンは後日一口坂スタジオの5STで行われています。
エンジニアはおなじみ山口州治さん。
このミックスダウンにも「解散したから」という理由でメンバーは一度も姿を現すことはありませんでした。
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT ラストライブ。
バンドとは何か?ライブとは何か?それを感じる事が出来る貴重な記録映像です。
2012/02/02
NiNa / NiNa
一口坂スタジオ営業終了記念企画
第3弾
Nina / Nina
1999年発売
佐久間正英さんを中心にジュディマリのyuki、B-52’Sのケイト・ピアソン、Japanのミック・カーン、ドラムのスティーブン・ウルフらによる企画バンドの作品。
河口湖スタジオにてレコーディング、エンジニアはトム・デュラックという最強布陣で臨んだ1枚。
様々な要素が盛り込まれたアルバムだが基本はポップ。
ベースのミック・カーンは既に他界しており日本での貴重なプレイが収録されている。
録音はアナログMTR スチューダーA800 Mk2 をメインに
デジタルレコーダーはSONY3348を使用せずにオタリのRADARというハードディスクMTRを使用している。
2012/02/01
TMN 「RYTHM RED」
第2弾
TMN "RYTHM RED"
80年代~90年代にかけて活躍したテクノ(?)バンド
1990年発売 TM Networkの改名後の最初のアルバム。
このアルバムは当時世界的にも貴重なシンクラヴィアというシステムを使って制作されたようです。
一口坂スタジオの1STを数ヶ月ロックアウトしての録音だったそうで今では考えられないような贅沢な録音です。
シンクラヴィアというのは私も本物を使ったりした事はありませんが、当時で100Khzサンプリング、マルチトラック録音・編集、サンプリング機能、シーケンス機能、FM音源搭載など様々な機能が搭載されたモンスターマシンだったようです。
今で言うDAWのはしりのようなシステムです、金額は数千万円とも1億円とも言われる幻の機械です。
今ではProToolsはじめDAWが個人でも買える時代ですが当時はかなりの戸惑いが現場にあった事は想像できます。
レコーディングスタジオでMTRを使わない事がまずまれで当時の小室哲哉のレコーディング環境へのこだわりが垣間見えるエピソードです。
アルバムの内容的には全体的にハードロック色が強くそれまでのTMのイメージから大きくはなれたものになっています。良く言えば挑戦的です。
シンクラヴィアレコーディングに興味のある方は是非
2012/01/31
Grapevine 覚醒
本日から一口坂スタジオ、河口湖スタジオで録音されたCDを紹介していきます。
第一弾
GRAPEVINE 覚醒
1997年発売 ファーストミニアルバム
河口湖スタジオでレコーディングされています。
まだ初々しさが残るもののGRAPEVINEとしての世界が既に確立されている一作。
作詞・ボーカルの田中君の書く詩は文学青年の色が今より少し強い感じがまた新鮮です。
最後のペースズはエンディングのリフレインの美しさと刹那さが秀逸な名曲です。
まだGRAPEVINEを知らない人も
彼らの原点がここにあります。
2011/11/28
Loggins & Messina 「Sittin'In」
ケニー・ロギンスとジム・メッシーナのユニット
ロギンス アンド メッシーナの1972年発売のファーストアルバム。
ケニー・ロギンスと言えばトップガンの主題歌のイメージが強いかもしれませんが
歌手としての才能を開花させたのはプロデューサーであるメッシーナだったようです。
1曲目から素晴らしいハーモニーが聞けますがなんと言ってもお勧めは2曲目の"Danny's Sons"
とにかく曲が素晴らしいしアレンジも牧歌的なバラード調なのですが感情を動かされるようなボーカル。
ラストコーラスまでおいしいハーモニーが出てこない所も憎い演出です。
イントロや曲頭、アルバムの1~3曲目までしか気にしない現在のJ-POPにはない曲を最初から最後まで楽しむアレンジ、アルバムを通して聞く楽しさを再発見させられる素晴らしいアルバムです。
是非一度手にとってお聞き下さい。
2011/06/10
Thee Michelle Gun Elephant エレクトリック・サーカス
言わずと知れたジャパニーズ・ロックバンド「Thee Michelle Gun Elephant」エレクトリック・サーカス。
2003年発売のラストシングルです。
彼らの解散が発表になって、彼らの最後のシングル。
昔からのファンには「鋭さが無い」「ミッシェルのラストにしては地味」などあまり評価を得ていないようですが、私がこのCDを取り上げたのは、歌です。
ボーカルのチバさん(チバユウスケ)はどちらかと言うと歌手ではなくバンドのボーカルというポジションです。
歌詞の内容も含めて"鬼気迫る感""喪失感""悲しみ"などの感情が前面に押し出された歌を歌っています。
チバさんにしては異例とも言える感情的な歌なのです。
これまでは割とテンポが速くリフで押すタイプのガレージロック、パンクサウンドが中心でしたが、最後のこの曲はバラード調の大人のロックに仕上がっています。
ギターのアベフトシも数年前に他界しこのバンドは本当の伝説になりました。
ミッシェルの解散の事、幕張メッセでのラストライブを収録したビデオなどの事は別に詳しく書きたいと思います。