2012/02/02

NiNa / NiNa

一口坂スタジオ営業終了記念企画
第3弾
Nina / Nina
 

1999年発売
佐久間正英さんを中心にジュディマリのyuki、B-52’Sのケイト・ピアソン、Japanのミック・カーン、ドラムのスティーブン・ウルフらによる企画バンドの作品。
河口湖スタジオにてレコーディング、エンジニアはトム・デュラックという最強布陣で臨んだ1枚。

様々な要素が盛り込まれたアルバムだが基本はポップ。
ベースのミック・カーンは既に他界しており日本での貴重なプレイが収録されている。

録音はアナログMTR スチューダーA800 Mk2 をメインに
デジタルレコーダーはSONY3348を使用せずにオタリのRADARというハードディスクMTRを使用している。

2012/02/01

TMN 「RYTHM RED」

一口坂スタジオ営業終了企画
第2弾

TMN "RYTHM RED"


80年代~90年代にかけて活躍したテクノ(?)バンド
1990年発売 TM Networkの改名後の最初のアルバム。

このアルバムは当時世界的にも貴重なシンクラヴィアというシステムを使って制作されたようです。
一口坂スタジオの1STを数ヶ月ロックアウトしての録音だったそうで今では考えられないような贅沢な録音です。
シンクラヴィアというのは私も本物を使ったりした事はありませんが、当時で100Khzサンプリング、マルチトラック録音・編集、サンプリング機能、シーケンス機能、FM音源搭載など様々な機能が搭載されたモンスターマシンだったようです。
今で言うDAWのはしりのようなシステムです、金額は数千万円とも1億円とも言われる幻の機械です。
今ではProToolsはじめDAWが個人でも買える時代ですが当時はかなりの戸惑いが現場にあった事は想像できます。

レコーディングスタジオでMTRを使わない事がまずまれで当時の小室哲哉のレコーディング環境へのこだわりが垣間見えるエピソードです。
アルバムの内容的には全体的にハードロック色が強くそれまでのTMのイメージから大きくはなれたものになっています。良く言えば挑戦的です。
シンクラヴィアレコーディングに興味のある方は是非

2012/01/31

Grapevine 覚醒

一口坂スタジオが2012年1月で営業終了という事で
本日から一口坂スタジオ、河口湖スタジオで録音されたCDを紹介していきます。

第一弾
GRAPEVINE 覚醒

1997年発売 ファーストミニアルバム
河口湖スタジオでレコーディングされています。
まだ初々しさが残るもののGRAPEVINEとしての世界が既に確立されている一作。
作詞・ボーカルの田中君の書く詩は文学青年の色が今より少し強い感じがまた新鮮です。
最後のペースズはエンディングのリフレインの美しさと刹那さが秀逸な名曲です。

まだGRAPEVINEを知らない人も
彼らの原点がここにあります。

2012/01/18

CAPTAIN BEYOND(キャンプテン・ビヨンド)

CAPTAIN BEYOND / キャプテン・ビヨンド
 

1972年 デビュー作
私がこのアルバムを手にしたのは偶然でした。

いわゆるジャケ買いというものです。
第一印象は「ダセージャケットだな」でした。

しかし中身は以外や以外・・結構な力作です。

○キャプテン・ビヨンドはディープパープルの初代ヴォーカル ロッド・エバンス、ボビー・コールドウェルが中心の実力派バンド。
このメンバーでの作品は今作のみとなってしまいますが、ハードロック、プログレなど織り交ぜた素晴らしいロック作品となっています。
隠れた名作ではないでしょうか?

おまけ:以前スピッツの草野さんにこのCDを見つかって「キャプテンビヨンド懐かしい~結構好きだったなあ」という話をした事を思い出しました。

2011/11/28

Loggins & Messina 「Sittin'In」

 

Loggins & Messina 「Sittin'In」

ケニー・ロギンスとジム・メッシーナのユニット
ロギンス アンド メッシーナの1972年発売のファーストアルバム。
ケニー・ロギンスと言えばトップガンの主題歌のイメージが強いかもしれませんが
歌手としての才能を開花させたのはプロデューサーであるメッシーナだったようです。

1曲目から素晴らしいハーモニーが聞けますがなんと言ってもお勧めは2曲目の"Danny's Sons"
とにかく曲が素晴らしいしアレンジも牧歌的なバラード調なのですが感情を動かされるようなボーカル。
ラストコーラスまでおいしいハーモニーが出てこない所も憎い演出です。

イントロや曲頭、アルバムの1~3曲目までしか気にしない現在のJ-POPにはない曲を最初から最後まで楽しむアレンジ、アルバムを通して聞く楽しさを再発見させられる素晴らしいアルバムです。
是非一度手にとってお聞き下さい。

2011/06/10

Thee Michelle Gun Elephant エレクトリック・サーカス


言わずと知れたジャパニーズ・ロックバンド「Thee Michelle Gun Elephant」エレクトリック・サーカス。
2003年発売のラストシングルです。
彼らの解散が発表になって、彼らの最後のシングル。
昔からのファンには「鋭さが無い」「ミッシェルのラストにしては地味」などあまり評価を得ていないようですが、私がこのCDを取り上げたのは、歌です。
ボーカルのチバさん(チバユウスケ)はどちらかと言うと歌手ではなくバンドのボーカルというポジションです。
歌詞の内容も含めて"鬼気迫る感""喪失感""悲しみ"などの感情が前面に押し出された歌を歌っています。
チバさんにしては異例とも言える感情的な歌なのです。

これまでは割とテンポが速くリフで押すタイプのガレージロック、パンクサウンドが中心でしたが、最後のこの曲はバラード調の大人のロックに仕上がっています。

ギターのアベフトシも数年前に他界しこのバンドは本当の伝説になりました。

ミッシェルの解散の事、幕張メッセでのラストライブを収録したビデオなどの事は別に詳しく書きたいと思います。

2011/04/08

ライアン・アダムス "Love is Hell"

今回紹介するのはこのアルバム
ライアン・アダムス(Ryan Adams)
Love is Hell
2003年発売

ライアン・アダムスはアルバムにより作品のカラーが結構変わるのですが
私は彼の本当の姿はこの世界観なにではないかと思います。
元々はウイスキータウンというカントリーバンドをやっていたのですが、ソロになってから独特の雰囲気が出てきました。

ヒット作GOLDで見せたシンガーソングライターとしての才能とは反対にあるような、暗さや少しベクトルが違う感じのサウンドが聞けます。
明るい曲もありますが全体的には霧がかかった様なモノトーンの質感で覆われています。

何より彼の録音に対するスタイルが好きです。
声がかすれようが失敗しようがお構いなし。
音楽に対する姿勢を感じます。
さらに音色作りでも日本人では到底真似出来ない大胆さと繊細さが入り混じった不思議なサウンドです。
このアルバムは私の手本です。(スタンスとしての)

ビールを飲みながら・・ではなくバーボンがよく似合います。

2011/02/01

EAGLES "The VeryBest of The Eagles"

 

イーグルス "ベリー・ベスト・オブ・イーグルス"
言わずと知れたアメリカのロックバンドのベスト版。
現在は株式会社イーグルスとなっている(何だそれ?)
リマスターが施された本作はデビュー曲の「テイク・イット・イージー」もサウンドが見事に蘇っている。
初期からホテルカルフォルニア以降までイーグルスの歴史を納めた1枚。
最近は再結成後のゴタゴタでドン・フェルダーが解雇されたりとファンには嬉しくない活動状況だが
デビューの1971年~1982年解散までの名曲が詰まっている。
楽曲の素晴しさもさることながら演奏の完成度、見事なコーラスワークなど現在の日本の音楽業界には見られないプロの仕事を聞くことが出来る1枚。
モニターチェックに、ドライブに、とにかく無性に聞きたくなる最高のアルバムです。

2011/01/31

the brand new heavies"blother sister"


1994年
ブラン・ニュー・へヴィーズ"blother sister"
3rdアルバムとなる本作。

私個人的にはここまでが彼らのピークではないかとも思える力作。
ベースのアンドリュー・レヴィの打ち出すビートは日本人にも白人にも真似出来ない黒人のノリそのもの。
現在はボーカルが変わってしまっているのでもう別のバンドのようになってしまっている。
エンジニアのYoYoは一度仕事を見たことがあるがとにかく感性のみで音を作る天才系。
悪く言えば天然。
楽曲の出来も秀逸で今現在でも十分に聞ける名作です。
まだ聞いた事がない人はチェックするべき1枚です。

John Paul Jones/Zooma


1999年
ジョン・ポール・ジョーンズ【Zooma ズーマ

レッドツェペリンのベーシスト ジョンポールジョーンズのソロ1作目。
完全インストという異作。
1曲目、2曲目と地を這うようなベースリフが冴える。
クレジットには12弦ベース、10弦ベースの文字が並ぶ。
ギターとの高速ユニゾンかと思うほどのサウンドは12弦ベースなる楽器の産物。
このアルバムのレコーディングの為にスタジオも楽器も作ったという力の入れようだ。
ミックスダウンも本人が行っている。
残念ながら日本での知名度は低く、音楽ファンにもあまり知られていないが
間違いなく"傑作"である。
レッドツェペリンはJPJが作っていたという噂は本当だと確信できる1枚。
超ローエンドが出ているので私はモニターの低音チェックに使用してます。